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学校行事

11.7Mon. 「生きる力」の育成 一歩前向きなチャレンジ

 11月に入り、新型コロナウイルス感染症の拡大状況が、過去最高を塗り変えています。第8波は、北海道が全国一の陽性者数という厳しい状況です。①気温5~10度で活発化するウイルス ➁乾燥と室内の換気がしずらくなる季節 ③感染力の強さや「行動制限はともなわない社会経済の流れ 等といった要因があると報道されていますが、基本的な感染防止策の徹底や、本人や家族に発熱・かぜ症状等が見られる時の正しい対処と連絡、感染リスクに配慮した行動等が「感染拡大」を防ぎます。再びの異常な感染拡大に不安が募るところですが、家庭で、学校で、「自分と自分の大切な人の命と健康を守る行動」にご理解・ご協力をお願いいたします。

 11月の学校だよりにも掲載しましたが、「社会性」の育成に関する巻頭言を掲載します。

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「生きる力」の育成 ~学校という「小さな社会」で・・        校長 金 森 直 人

 人工知能の普及やインターネットの生活への浸透により、社会や生活が大きく変化する時代。変化を前向きに受け止め、人生をより豊かにしていくためにどうすべきか 、主体的に考え出すことができる力が「生きる力」です。これからの社会が、変化が激しく、予測困難であっても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、他者と協働しながら「社会を創っていく力」であるとも言えます。

 経済産業省が提唱している「社会人基礎力」※ 1 を見ると、どれも義務教育段階から「自律と共生」を目指して学んでいく過程で、育成すべき力だと感じます。学校という「小さな社会」で、学び、成長する中で、「社会性」や「社会力」※ 2  を子どもたちは身につけていきます。

※1「 社会人基礎力 」とは 、主体性や計画力 、規律性など 社会人として身につけておきたい基礎的なスキル。現代の多様で変化の激しい環境のなかで 、社会人として生きていくために欠かせないスキルであり、採用活動でも重要なキーワード。

※2「 社会性 」が 、「社会を構成する個人がその社会に適応している状態 」をいい、「 社会力 」( 筑波学院大学門脇学長が提唱)は、 単に社会に適応しているだけでなく「社会を作り、作り変えていく(創る )能力」を意味する 。 

 先日、学校への不要物の持込や SNS 等の不適切な使用が問題となり、学年集会の中で、次のような全体指導がありました。『本校の生活のきまりは MY ゴール手帳にたった 1 ページ半。「最低限これだけは・・」ということが書かれている。この最低限のルールを守り、学校に生活する生徒・教職員、互いの信頼関係を創っていくことが、みんなが安全・安心な、自分たちの学校を創るということだ・・』という概要でした。折しもキャリア学習が本格化した秋。社会人が、様々なルールや約束を守りながら、 職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていく姿を学んでいます。中学生も同様に、学校という「小さな社会」での生活を通して、ルールや約束を守り、周囲とコミュニケーションを取りながら、信頼関係を築き、主体的に学びや生活にかかわっていく力」、いわゆる「生きる力」を培わなければ、学力も社会性も伸びてこないのかもしれないと感じた出来事でした。

 11 月は、3 年生の自己実現に向けた取り組みが本格化し、後期生徒会が 1,2 年生のリーダーシップで動き出します。各委員会の創意ある活動やいじめ撲滅集会等、生徒自らが「チーム千歳」のチームワークを強め、一歩前に踏み出す「実行力」が、後期生徒会による新たな千歳中の伝統を創ります。学力の向上も、授業や生活の規律を整え、義務や責任を果たし、コミュニケーションと信頼関係を基盤とした日常生活が充実してはじめて、「伸び」につながります。『一歩前向きにチャレンジできる後期』にしていきましょう。