学校のブログ
7月9~11日 アイヌ文化学習6年 「ムックリ作り」
アイヌ民族の伝統的な口琴「ムックリ」作りは、時間と集中力を要する繊細な作業です。体験の核となるのは、竹から大まかに切り出された素材から、ムックリの音色を決定づける「弁(べん)」を適度な薄さに削り出す作業です。この弁が振動することで、ムックリ特有の音が生まれます。弁の加工には、ムックリをしっかりと固定するガイド付きの専用彫刻台を使います。子ども達は、丸刀と平刀を巧みに使い分け、弁を均一に、そしてなめらかに仕上げていきました。
作業の途中では、講師の先生から彫刻刀の使い方のこつや口に当たる部分の面取り、そして弁を振動させるための糸付けといった、細やかな仕上げ作業についても丁寧に指導がありました。どの子も真剣な表情で、それぞれの工程に集中して取り組んでいましたが、中でも一番大変だったのは、苦労して作り上げたムックリから実際に音を出すことでした。 姿勢、持ち方、力加減など、様々な要素が絡み合うため、美しい音色を響かせるには練習と調整が必要でした。この体験を通して、子どもたちはムックリの奥深さと、音を奏でることの難しさ、喜びを実感しました。