生活の様子

3月18日(土)

第45回卒業証書授与式

学校長式辞「夢をあきらめない」

 道路わきに高く積まれていた雪もすっかり小さくなり うららかな陽光が 春の到来を感じさせる季節となりました。 

 本日は 本校の第四十五回卒業証書授与式に ご多用の中多くの保護者の皆様にご臨席をいただき 心より御礼申し上げます。ありがとうございます。

 ただ 今年度の卒業式も ご来賓や地域の皆様が式に参加できず 例年通りの形で卒業生の皆さんを送り出すことができなかったことを とても残念に思うとともに 「来年こそは」の気持ちでいっぱいです。保護者の皆様に お詫び申し上げます。

 

 さて 五十名の卒業生の皆さん 卒業おめでとうございます。先ほど 皆さんに卒業証書を渡しました。これまでの六年間には 楽しいことも 時にはつらいこともあったと思いますが 卒業証書は 毎日を懸命に過ごしてきた 努力の証です。本校卒業生の一人として これからの人生 胸を張って生きていってください。そして 家族をはじめ 多くの人に支えていただいたことに 感謝の気持ちをもってほしいと思います。

 これまで 私は 皆さんにいろいろな話をしてきましたが 今日は餞として 「夢をあきらめない」ということを話します。

 

 皆さんには 中学校での目標や 将来の仕事など 未来に向けた夢があると思います。夢をもつことは それに向けて努力し 自分を成長させることにつながります。ぜひ 大きな夢をもってください。

 ここで伝えたいのは 夢は簡単にかなうものではなく だからこそ価値があるということです。現在 世界で活躍しているスポーツ選手や芸術家も 華やかな世界で注目を集めている人も その陰では実に地道な努力を重ねています。

 これから皆さんが出ていく広い世界には たくさんの人がいます。今まで自信をもっていた分野で 自分より優れた人がいることを目の当たりにすることもあるでしょう。自分は努力しているのに どうしても届かないと もどかしさを感じることもあると思います。そんな時 あなたはどうするでしょうか。あきらめず 夢の実現に向けてどこまでも努力する人もいるでしょう。場合によっては その夢を諦めようと思う人もいるかもしれません。

 では 一つの夢がかなわなければ 全てがダメなのでしょうか。決してそうではないと 私は思います。 

 今年度も 感染症の拡大への対応のために 学校でも 行事や体験活動を制限して実施しました。でも 皆さんが「これならできるかも」と 児童会活動などで意欲的に新しい提案をしようとする姿を見て 私は嬉しくなりましたし 元気をもらいました。

 たとえ 一つの夢が実現できなくても そのことに真剣に打ち込んだ人は 大きく成長しています。そしてその経験があるからこそ 他の様々な可能性を試して頑張ることができ さらに人間としての深みが増すと考えます。その頑張りの先には きっと新たな夢が待っています。

 長い人生は 日々何かを選ぶことの繰り返しです。自分にとって本当に大切なものはこれだと 自信をもって判断を下せるよう 心の眼をもち 常にその眼を磨いていってください。

 

 保護者の皆様 本日は誠におめでとうございます。

 これまで 本校の教育活動にご理解とご協力をいただきましたことに心より感謝申し上げます。保護者の皆様には 慈しみ育ててきたこの間のお子様の成長を 様々に思い起こされていることと思います。本日 小学校を巣立ち 新たな世界に進む子どもたちですが 桜木小学校は地域の一員として 今後とも卒業生を応援していくことをお約束いたします。

 

 五年生の皆さん 在校生の代表としてこの式に参列している姿は立派ですね。この一年間 いつも六年生がしてくれていたことを 四月からは 最上級生として皆さんがすることになります。これまでしっかり見ていたことと思いますから きっと大丈夫でしょう。期待しています。

 

 さあ 卒業生の皆さん いよいよ旅立ちの時です。

 皆さんの未来は希望に満ちています。卒業生一人一人の未来が素晴らしいものであることを願い 式辞といたします。

 

令和五年三月十八日

    千歳市立桜木小学校 校長 玉腰 武