生活の様子

10月10日(火)

学校長後期始業式挨拶

 始業式挨拶「他者を尊重する精神」

 おはようございます。今日は「スポーツの日」についてお話しします。

 昨日は「スポーツの日」でした。以前は「体育の日」という名前でしたが、2018年に改められました。「スポーツの日」の目的は何か、みなさんは考えたことがありますか。実は、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」ことにあります。

 「スポーツを楽しむ」というのは、みなさんもよく理解できると思います。体育の授業や運動会、少年団活動などを通して、みなさんはスポーツを楽しんでいると思います。ただ、「他者を尊重する精神を培う(他の人を大事にする心を育てる)」ことを私たちは意識しているでしょうか。つい忘れてしまってはいませんか。でも、これはスポーツにとってとても大切なことなのです。

 そのことを改めて思い起こさせてくれたのが、2021年の東京オリンピックでした。新型コロナウイルスの拡大で史上初の1年延期となり、大部分の会場が無観客となるなど、異例ずくめの大会でした。しかし、その中で選手たちは、国や人種などの違いを超えて競い合い、互いを認め合うスポーツマンシップを発揮しました。みなさんは、どの競技が一番印象に残っていますか。私が一番印象に残っているのは、オリンピック初採用となったスケートボードの競技です。

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 転倒した岡本碧優(みすぐ)選手のもとに、アメリカ、オーストラリア、ブラジルの選手らが駆け寄り、岡本選手を担ぎ上げました。また、金メダルを取った13歳、西矢椛(もみじ)選手は、失敗しても笑顔で戻ってきたかと思えば、いい演技をしたほかの選手に拍手をしていました。また、スケートボードの選手たちは、よく転びましたが、そのたびに励まし合っていました。そこに国の違いはなく、年齢の差もありません。あるのは、一人一人のリスペクト(尊敬する心)だけです。オリンピックのねらいである「友情、連帯、フェアプレーの精神」を強く感じました。

 「他者を尊重する精神を培う(他の人を大事にする心を育てる)」、これは、もちろんスポーツの世界だけで求められるものではありません。日常生活の中でも大切にされなければならないものです。自分とは違う人を、自分とは違うからこそ認め合い、尊重し合っていきたいですね。そうすることによって、桜木小学校は誰もが安心して過ごせる学校になります。これからの生活で、今まで以上に、一人一人を認め合い、大切にし合っていけるよう願っています。