8/30 今日のよみきかせ「なきむしせいとく」
今日は「よみきかせ」の日でした。
図書司書の宮下さんが選んだ絵本は「なきむしせいとく」。
舞台は1945年戦争末期の沖縄。国民学校2年生の男の子「せいとく」は、いつも泣いているのでみんなから「なちぶー」とよばれています。戦況がきびしく敗色が濃くなっていく中、出征していた父に続き、中学生だった兄までも「鉄血勤皇隊」に招集されてしまいます。せいとくと母、妹の3人は少しでも安全な場所を求めて家を捨て、南へ南へと避難します。激しいアメリカ軍の砲撃でせいとくは母を失い、軍民が入り乱れる混乱の中、妹とも生き別れてしまいます……。空襲や艦砲射撃、そして地上戦……。家族を失い、死体を踏み越えて逃げ、味方と避難場所を奪い合う凄惨をきわめた沖縄戦を経て、泣き虫だったせいとくはついに、涙をながすことすらなくなってしまいます…。
今年、沖縄は本土復帰から50年をむかえます。
この絵本をきっかけに、東千歳中の皆さんも、改めて沖縄に目を向け、戦争を起こさないためにできることをともに考えてくれることを願っています。